変わりゆく肌に、ナイアシンアミドという選択。更年期のスキンケア

美容液や化粧水の成分として、目にする機会が増えた「ナイアシンアミド」。乾燥やシワ、くすみなど、さまざまな肌悩みに向けた化粧品に配合されています。
一つの成分で幅広い悩みにアプローチできることから注目されていますが、ナイアシンアミドだけですべての肌変化を解決できるわけではありません。
大切なのは、期待できることと限界を知り、今の肌に無理のない形で取り入れること。ここでは、更年期世代の肌との関係や、毎日のスキンケアでの使い方をご紹介します。
ナイアシンアミドとは?
ナイアシンアミドは、ビタミンB3の一種です。「ニコチンアミド」と呼ばれることもあり、水に溶けやすく、化粧水、美容液、乳液、クリームなど幅広い製品に配合されています。
肌のうるおいを守る働きを支えるほか、乾燥によるキメの乱れ、色むら、細かなシワなどへの効果が研究されてきました。
日本では、ナイアシンアミドを有効成分として「シワを改善する」効能が承認された医薬部外品もあります。ただし、承認は成分だけではなく、濃度や処方を含む製品ごとに行われます。そのため、ナイアシンアミドが配合されているすべての化粧品に、同じ効果が認められているわけではありません。
更年期世代の肌に取り入れたい理由
更年期前後は、年齢や紫外線などの影響に加え、女性ホルモンの変化も重なり、肌の水分量や弾力が低下しやすくなるとされています。以前と同じお手入れをしていても、乾燥しやすい、ハリが感じにくい、肌がゆらぎやすいと感じることがあります。
ナイアシンアミドは、更年期に伴うホルモン変化そのものを補う成分ではありません。しかし、乾燥やキメの乱れなど、年齢とともに気になりやすい肌状態を穏やかに整える選択肢の一つになります。
ナイアシンアミドは食事からも摂れる?
ナイアシンアミドはビタミンB3の一種です。ビタミンB3は、肉、魚、豆類、ナッツ、穀類などの食品から取り入れられるほか、たんぱく質に含まれるトリプトファンからも体内で作られます。ただし、食事から摂ることと、ナイアシンアミド配合化粧品を肌に塗ることでは目的が異なります。健やかな肌の土台にはバランスのよい食事を、乾燥や色むらなどのケアには化粧品を、というように分けて考えるとよいでしょう。
ナイアシンアミドに期待できる3つのこと

1.肌のうるおいを守る
肌の表面にある角層には、水分の蒸発や外部刺激を防ぐバリア機能があります。ナイアシンアミドには、角層のセラミドや脂肪酸などの生成を支え、水分が逃げにくい状態へ整える働きが報告されています。乾燥肌を対象とした研究でも、ナイアシンアミド配合クリームによる保湿状態の改善が確認されています。
洗顔後につっぱりを感じる、季節の変わり目に肌が乾きやすいという方にも取り入れやすい成分です。
2.色むらやくすみ印象を整える
シミは、メラニンが作られ、肌の表面へ受け渡されることで目立つようになります。ナイアシンアミドには、このメラニンの受け渡しを抑える働きがあり、臨床研究では、2〜5%のナイアシンアミドを使用した肌で、色素沈着や肌の明るさに変化が認められています。
ただし、すでにあるシミを短期間で消す成分ではありません。紫外線による新たな色むらを防ぐためにも、日中の紫外線対策と組み合わせることが大切です。
3.細かなシワやキメを目立ちにくくする
40〜60歳の女性を対象に、5%ナイアシンアミド配合製品を12週間使用した研究では、細かなシワ、色素斑、赤み、肌の黄みなどに改善が確認されました。また、日本人女性を対象にした研究でも、4%配合製品を8週間使用した側で、目元のシワに変化が見られています。
乾燥を防いで肌表面をなめらかに整えることも、細かなシワを目立ちにくくする助けになります。
ナイアシンアミドにも限界がある
ナイアシンアミドは取り入れやすい成分ですが、深く刻まれたシワを消したり、たるんだ肌を大きく引き上げたりするものではありません。また、肌の乾燥、色むら、シワには、紫外線、加齢、生活習慣、ホルモンの変化など複数の要因が関係しています。
配合濃度が高いほど効果が高いとも限りません。肌の変化を検討した研究では、2〜5%程度の製品が多く使われています。安全性評価では比較的刺激の少ない成分とされていますが、濃度や製品の処方、肌状態によっては、赤み、かゆみ、ヒリつきなどが起こることもあります。
「10%だから5%より優れている」と数字だけで判断せず、続けやすさや保湿力を含めて製品を選ぶことが大切です。
毎日のスキンケアへの取り入れ方

ナイアシンアミドは朝と夜のどちらにも使えます。基本的には、洗顔後に化粧水、ナイアシンアミド配合の美容液、乳液やクリームの順で重ねます。ただし、製品によって推奨される使い方が異なるため、パッケージの表示を確認してください。
ナイアシンアミド配合の美容液を使ったあとは、乳液やクリームを重ね、肌のうるおいを保つことも大切です。顔と目元の保湿ケアを一つで済ませたい方には、LAVIŃ Essential Restorative Creamのような、毎日のケアに取り入れやすい保湿クリームを選ぶ方法もあります。
初めて使う場合や肌が敏感に傾いているときは、低めの濃度や保湿成分を組み合わせた製品から始め、少量を1日1回または数日おきに使う方法もあります。複数の美容液や角質ケア成分、レチノールなどを同時に使って刺激を感じる場合は、使用する日を分けてみましょう。
目立たない部分で試してから顔全体に使い、赤みやかゆみが続く場合は使用を中止します。皮膚炎や強いかゆみ、急な肌変化がある場合は、化粧品だけで対処せず皮膚科に相談してください。
臨床研究では、変化が確認されるまでに4〜12週間程度かかっています。数日で判断せず、肌の様子を見ながら無理なく続けることがポイントです。
また、ナイアシンアミドに紫外線によるダメージを防ぐ働きが研究されていても、日焼け止めの代わりにはなりません。朝に使用する場合は、最後に日焼け止めを重ねましょう。
まとめ
ナイアシンアミドは、乾燥、色むら、キメの乱れ、細かなシワなど、更年期世代が気になりやすい複数の肌悩みに取り入れやすい成分です。
一方で、高濃度の製品を使えばすぐに変化するものでも、年齢による肌変化を一つで解決するものでもありません。
濃度の数字だけにとらわれず、保湿と紫外線対策を基本に、今の肌が心地よく使える製品を選ぶこと。毎日のシンプルなお手入れに無理なく加えることが、健やかな肌を保つ一歩になります。
FAQ
Q1. 成分表示に「ナイアシンアミド」と書かれていれば、どの化粧品を選んでも同じですか?
ナイアシンアミドの配合量や製品全体の処方は商品によって異なるため、期待できる働きがすべて同じとは限りません。シワ改善や美白を目的とする場合は、「医薬部外品」の表示と、ナイアシンアミドが「有効成分」として記載されているかを確認しましょう。
Q2. ナイアシンアミドは食事からも摂れますか?肌に塗るしかないのでしょうか?
ナイアシンアミドはビタミンB3の一種で、肉、魚、きのこ類、豆類などからナイアシンとして摂取できます。また、体内では必須アミノ酸のトリプトファンからも作られます。ただし、食事は全身の健康を支えるものであり、化粧品のように特定の肌悩みへ直接働きかけるものではありません。
Q3. ナイアシンアミドは濃度が高いほど効果も高くなりますか?
濃度が高ければ必ず効果が高まるとは限らず、刺激を感じやすくなる可能性もあります。臨床研究では2〜5%程度の製品も多く使用されています。初めて使う場合は濃度だけで選ばず、保湿成分や使用感も含めて無理なく続けられる製品を選びましょう。
関連商品
美容成分を取り入れた後は、うるおいを守るケアを
ナイアシンアミドを美容液などで取り入れる場合も、その後に乳液やクリームを重ね、乾燥を防ぐことが大切です。
毎日の保湿ケアの選択肢として、セラミドNP・AP・NGを配合したLAVIŃ Essential Restorative Creamをご紹介します。ナイアシンアミド配合製品とは役割が異なりますが、肌にうるおいを与え、健やかな状態を保つための保湿ケアに取り入れられます。
美容成分を増やしすぎず、今の肌に必要なうるおいを丁寧に補うことから始めてみませんか。
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参考文献・参考資料
- 資生堂「ナイアシンアミド配合の次世代マイクロニードルによる肌改善研究」(2025年) 資生堂 研究リリース
- Tanno O, et al.「ニコチンアミドによるセラミド産生と皮膚バリア機能への影響」カネボウ基礎科学研究所 PubMed
- Kawada A, et al.「ナイアシンアミド配合化粧品のシワ改善効果」日本人女性を対象とした臨床研究 PubMed
- 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「ナイアシン」 「健康食品」の安全性・有効性情報
